2008年3月26日

ある殺人

ホームから落とされ死亡、容疑の18歳逮捕 JR岡山
http://www.asahi.com/national/update/0326/TKY200803260005.html

 犯罪を暴くにはまず動機を洗え。松本清張の社会派推理小説はそれを徹底することでリアリティを獲得していたわけだが、それもすっかりアウト・オブ・デイトになった感がある。洗うべき「動機」なき犯罪が当たり前になってしまった。

 この少年などは、「刑務所に行きたいから」無差別殺人である。被害者の遺族の心中を慮ると胸が痛むが、ここまでいってしまうと天災に近い。

 もっとも、こうした「動機なき」犯罪の背景には、ハッキリ「貧困」が見えている。そこはキッチリ指摘しとかなきゃいけないと思う。自殺者が3万人いることと、動機なき殺人者が続出していることの根は同じなんじゃないか。

 社会が豊かになれば犯罪はなくなる、なんて理想論をぶつつもりはない。だが、減少するのは確かだろう。

2 件のコメント:

takebow さんのコメント...

かなり難しいのが、この手の「動機」なき殺人の場合に「貧困」層だからという訳ではない場合があるそうです。特に土浦の通り魔は比較的裕福な引きこもりだったそうですから、そもそもの論理が当てはまらない処に恐ろしさを感じます。
さっきテレビニュースに加害者の父親が出ていて涙ながらに謝罪してましたが、親心思うと涙がこみ上げてきました。損害賠償請求やら何やらで大変でしょうから。

1TRA さんのコメント...

takebow師匠、いつもコメントありがとうございます。
加害者の父親は私も見ました。同じ親として、やはりココロが波打ちました。