先日、鈴木茂の逮捕にともなうはっぴいえんどのアルバム発売中止に関して、大いに憤激したのだけれど、現在発売中の「SIGHT」誌で高橋源一郎がほぼ同じことを書いているのを発見した。
これは誰かが問題にしなきゃ絶対にウソだ、と思っていたのでうれしかった。
それが高橋源一郎だったのもうれしい(じつはかなりファンです)。
次は、ミュージシャン・サイドからのアクションが必要だろう。
インタビューという形での「発言」もいいけれど、やはりミュージシャンである以上、それを歌にして歌ってもらいたい。
とはいえ、日本語という言語で歌う以上、理屈っぽい歌はとかく駄作になりがち。次のような方法を推奨します。
大昔の事例になるけれど、1967年、ストーンズのミック・ジャガーとキース・リチャーズが麻薬で逮捕されたことがある(じつは麻薬でパクられたロックスター第一号)。このとき、ザ・フーがすぐさまストーンズの楽曲をカバー、シングル・リリースした。
当然、ストーンズを応援します、というアピールだったわけだが、「便乗商法だ!」てな批判もあったと聞いている。
むろん、そういう側面があったのも否定できない。フーのピート・タウンゼンド、および当時のプロデューサー、キット・ランバートは、音楽的才能もさることながら、商魂もたいへんにたくましい人たちだから。
それでいいのだと思う。芸術の才能と商才は矛盾するものではないのだ(ま、鈴木茂/はっぴいえんどで商売になるかといえば、うーん……ですけどね)。
だからさ、歌をつくって歌うのは無理でも、カバーしてリリースしてくれよ。一晩でできるだろ、カバーなら。メジャーから発売が無理なら、インディーズでリリースすりゃいいじゃないか。今はインディーズだって、簡単に全国流通できるんだし。
今はっぴいえんどを歌う。それこそ、ロックだと思うんだよな。
上記の行動をとったアーティストは手放しに応援します。
時間をかけなくても、いいのができるんじゃないかな、と思う。
フーのシングル「アンダー・マイ・サム/ラスト・タイム」は、たしか一晩で録音した、という話だったと思うけど、急造にしてはかなりよかったよ。