2007年5月24日

いつの間にやら一周年

 本日は仕事もそこそこに、ブログのメンテナンスを一生懸命やっていた。

 ロック名盤ブログに記事をアップし(ジェファーソン・エアプレインの「ヴォランティアーズ」)、アルバム・タイトル一覧をつくった。
 こちらのブログもサイドバーにカテゴリを設定して、デザイン・テンプレートを変更、フォント・カラーやサイズもあれこれいじったりしたりしていた。

 こういうのは、ふだんはめんどくさくてやらないのだけど、やりはじめるとハマっちまうのである。

 で、ふと見たら、このブログの最初の記事から、ちょうど1年が経過していることがわかった。早いもんですなあ。

 旧ブログに比べると、明らかに更新頻度が落ちているけれど、まあこんなもんだろう。ぼちぼちやれば良い。

 というわけで一周年です。

2007年5月15日

王貞治、あなたは偉大だった


 王貞治ってすげえなあ、とあらためて思った。

 何を言う、世界の王だぞ、すごいのは当たり前じゃないか、と言われてしまうかもしれない。いや、すごいのは知ってたさ。世界一のホームラン・バッターだってことは当然、知ってた。でも、そのすごさにはじめて納得がいったんだ。

 王は、中国人の父と、日本人の母との間に生まれている。したがって、国籍は中国である。日本国民ではないのだ。日本の国民栄誉賞第一号にもかかわらず、選挙権も被選挙権も持ってないのである。これはけっこう、すごいと思う。王は、日本・中華民国・中華人民共和国、3つの国の狭間で生きている男なのだ。
 一説によれば、彼が北京オリンピック日本代表の監督を辞退したのは、中華民国と中華人民共和国の微妙な関係があるから、というのが理由のひとつとしてあるらしい。

 実家は、ラーメン屋である。現役時代には、「ラーメン屋の倅」と陰口を叩かれたらしい。

 高校時代は、早稲田実業の投手として選抜優勝。ノーヒットノーランを達成している。個人的には、この事実にいちばん、驚いた。いや、知識としては前から知っていたんだけど、そのとんでもなさにはじめて気づいたのである。
 ノーヒットノーランをやって甲子園で優勝した投手が、フラミンゴ打法で868本ホームランなんだよ? 現代でいえば、ハンカチ君がホームラン王になるようなもんだ。どう考えたってすごいだろう。

 監督としては、万年最下位のホークスを常勝球団にまで育てあげている。そして、昨年のWBCで監督としても「世界の王」となった。これもすごい。

 たったひとりの人間が、これだけ記録を持っているって、他にないだろう。すくなくとも俺は、王以外に思い浮かばない。あ、ひとつだけあった。ビートルズだ。ひとりじゃないけどね。

 王はすげえぞ、と思ったから、一冊ぐらい伝記を読んでみようと思って、書店に行った。野球の本を買うのは、小学校のときに買った野球入門(王と田淵が表紙だった)以来のことである。

 行ってみて、驚いた。長嶋の本はいっぱいあるのに、王の本は一冊しかないのである。言っとくけど、俺が行ったのはそこらの本屋じゃないぜ。日本最大の書店、ジュンク堂本店だぜ。

 王が長嶋に比べ、キャラ立ちしてないというのはよくわかる。マジメな優等生の王は、キャラとして今ひとつ面白くない。話も浮いたところがない。でもさ、誰が考えたって長嶋より王の方がずっと偉いじゃないか、打者としても監督しても。どうなってんだ、日本の野球ジャーナリズムは。

 選択の余地がないんだから、その一冊しかない本を買ってきて、読んだ。江尻良文の『王貞治 壮絶なる闘い』という本である。おかげで、王に関してはずいぶん詳しくなった。

 胃の摘出手術をした現在の王は、昔の美男子ぶりはどこへやら、ガリガリの亡者みたいになっている。それでも、監督を続けるのである。なんでも、監督としてソフトバンク・ホークスを優勝させ、勇退したいと考えているとか。監督兼ゼネラル・マネージャー(早い話が、球団経営者として、すべての人事権を持っている監督。日本では王がはじめて)にまで引き立ててくれた孫正義にたいして、彼は大いに恩義を感じているらしいのだ。後任ももう決めている。自分が手塩にかけて育てた秋山である。執念だよな、これは。どこまで偉いんだよ王。

 というわけで、今年はホークスを応援します。ちなみに、特定の球団を応援するのははじめてです。王語録も毎日読むぜ。



 なお、私がにわか王ファン・ホークスファンとなったのは、youtubeで下記のビデオを見たせいである。これがまた、感動的なんだ。中華屋で酔っぱらいながら偉そうにしゃべる王もすごくいい。

1999 FUKUOKA HAWKS ZONE
http://www.youtube.com/watch?v=qlFZ6rK_H9g