2007年6月16日

それは「ツキ」の差(選挙は7月にやれ)

 安倍内閣の支持率が日に日に下がっている。自民党ベッタリの読売調査でさえが支持率32%、朝日では「危険水域」3割を切ったと報道された。

 たしかに、松岡元大臣の自殺に関しては、安倍の責任も大きい。もしかりに、現職閣僚としての責任が松岡に重圧を与えていて、それが自殺の主要因になったとすれば、辞任させなかった安倍は松岡を殺したに等しいのだ。
 また、緑資源機構の疑惑を解明しないまま、機構を解散させちゃったのもひどい。「死人に口なし」をさらに上塗りしたわけだから、一件の落としどころとしては最悪に近い。それとも、巷間で言われているように、安倍本人もふくめ、汚職に関わった人間が安倍内閣や自民党内にもっといるということなのか? そのあたりの不透明さが、支持率下落につながっていることも否定できないだろう。
 
 とはいえ、年金問題、社会保険庁のずさんな年金管理に関しては、安倍内閣に責任はほとんどないのだ。すくなくとも、その「責任」の重さは過去十数年の歴代内閣と同じである。
 これが支持率下落の主要因ならば、ツイてないね、というほかはない。たまたま明るみに出たのが今だったから、矢面に立たされているのである。もしかりに、これが1年前に出ていたとしたら、非難を浴びたのは小泉だったのだ。小泉はおそらく、晩節を汚して退陣ということになっていただろう。要は、小泉と安倍の「ツキ」の差、ということだ。

 国会を会期延長して選挙を先延ばしにしようなんて話も出てるようだが、姑息なことはやめて、選挙は予定どおり7月にやってほしい。国民の批判が高まっているときにやってこそでしょ、選挙って。こういうときこそ国民に政治参加させなさいよ。投票率も悪くないと思うぜ、きっと。

2 件のコメント:

takebow さんのコメント...

投票率という問題に関して言うと、高くなる必要性を政府自民党は感じていないと思います。まして与党公明は適度に低い方が組織票の強みを出せるので嬉しいでしょう。
まぁ、これだけ下がった支持率だが、ボロ負けしても良い訳ができる状況になったとも言えると思う。しかし、我が国民は幸いにも忘れやすい。7/22の投票では覚えているかも知れない。8月なら暑いし、夏休みだし、忘れているかも知れない。

ということで、会期延長。

1TRA さんのコメント...

takebow師匠、コメントありがとうございます。
「選挙のときは寝ててくれればいいんだけどな」という失言をした元首相もいますからね、自民党には。公明党はむろんのこと、自民党も基本は組織選挙でしょうから、ヘタに投票率上がって浮動票が野党に集まるのは脅威だと思います。
8月になれば怒りも収まるだろうし、何かしら支持率向上のきっかけがあるかもしれないってんで会期延長。ほんとセコいです。